橋の袂で フペをした
橋 ふざけだす 部屋の中で フペをした 部屋 歌いだす 水に向かって フペをした 水の心 軽くなる 夜に向かって フペをした 夜廻る 夜廻る 夜廻る 夜廻る 夜廻る (謎夜 7011夜目より抜粋) いま急行に乗ってます。目に睫毛が入りまして痛いです。痛いので、上を向きながら顔を伸ばして(面白い顔になってる)半分白目で下まつげを下に上まつげを上に押さえつけてます。
僕を見てる人いますか? 夜のない国ではみんながかたまって寝ていた 何重にも円をつくってかたまって寝ていた お辞儀をするような格好で前の生き物に身体を預けて 大きな花のようになって。 暗くなくちゃ寝れないからさ。こうやってみんなで暗くするんだよ その国の人間はみんなそういった。 夜のない国だから。 夜のない国ではみんな同じころに集まって寝る。 どんなへそ曲がりも夜になると寝るために集まった。 みんな同じ夢を見るんだ 同じ夢の違う時間を見るんだ へそ曲がりも意地悪も嘘つきも大きな花のようになって。 目覚めはみんな同じ時間だった。 起きると みんなで夢の話をする。 みんな同じでみんな少しづつ違っている同じ夢の地図を描くように。 それがこの国の一日の始まりだった。 夢の世界の地図は毎日広がっていく。 ある日のこと。 みんなが起きると眠りの円の中心に小さな球が出来ていた。 眠って咲いた大きな花の種のよう。 それがその国で出来た一番最初の夜だった。 覗くと暗闇の中にいくつもキラキラ光るものがある 小指の先ほどの小さな球の夜。 それから 夜は いくつも生まれた。 その国の人間の数だけ生まれた。 みんなそれを持って帰った。みんなかたまって寝なくなった。 夜を灯すと暗くなる。 何故だかみん なそれを知っていた。 みんなが別の時間に夜を灯して眠りにつく。 みんなが別の時間に眠るので大きな眠りの花は咲かなくなった。 みんなが自分の時間の中で自分の夜を持っている。 その国の夜はこうやって出来たんだ。 ここから始まったんだ ところが、しばらくすると、またかたまって眠るモノたちが出てきた。 その数は少しずつ増えて、ついに昔のようにみんながかたまって眠るようになった。 大きな花がまた咲いていた。 みんなの小さな球の夜たちは真ん中でくっついて 少しずつ大きくなってくっついて、 1つの大きな球になって膨らんで。 毎日人は集まって。毎日みんな集まって。寝て。 ついにはみんなが球の中に入って。大きな花が咲いて。 それでも毎日集まって寝て。同じ夢を見て。 小さな球の夜はいつしか大きくなって国を覆った。 そこでまたみんな集まらなくなった。 それでいいみたいだ。 僕の国の夜はこうやって出来たんだ。ここから始まったんだ。 今はみんな違う夢を見ている でもみんなまだ同じ夢を見ている 起きて話すと 必ず同じ夢を見ている。同じ夢の膨らみを。 ずっとみんな一つにかたまって大きな花を咲かせて寝ている。 (謎夜 8712夜目より抜粋) ものをめくったとき 何かが必ず抜け落ちる 何も逃がさない覚悟でめくることが大事なの 空気のひとかけらでさえも ものをめくったとき 何かが必ず抜け落ちるんだから。 一度死んだという男に会いに行った。 男は一度死んでから愛想がとても良いと評判だった。 男は私の顔を見るなり、帰れとまくしたててきた。 「俺を向こうで裏切りやがって」 どうやら私そっくりな男が、一度死んだあとの世界で酷いことをしたらしい 「気を鎮めてくれ。私はただ、あなたの話が聞きたい。死んだあと、あなたがどういうところに居たのか知りたいんだ」と言うと 「向こうでもお前にそう言われた。生きてる世界のことを聞かせて欲しいと。俺はお前とは話さない」 そういうと、男は奥の部屋に行って出てこなかった。 そして、そこで首をくくったらしい。 今回も男の心臓は完全に止まっていた 男はもう一度生き返った。 私はもう一度男を訪ねて行った。 男は私の顔を見ていった。 何回死んでもお前がいる世界。 俺は死んでないのかもしれない。あっちでもこっちでも ほとんど話したことのないお前が居る世界を行き来しているだけで。 生きている。 その日から、男は、ぽつりぽつりと向こうの世界のことを話し始めた。 ものをめくったとき 何かが必ず抜け落ちる 何も逃がさない覚悟でめくることが大事なの 空気のひとかけらでさえも ものをめくったとき 何かが必ず抜け落ちるんだから。 勾玉が一個 勾玉が二個 勾玉が三個 並んでちょこまかちょこまか
勾玉が四個 勾玉が五個 勾玉が六個 固まってむぎゅぎゅ 押し合って ぎゅむむ 勾玉が 三個 勾玉が八個 勾玉が 二十二個 きょきょちょっぷいぷい づばらぐはうぼ 釘を止めた。 春が出来ていく。 (謎夜 4438夜目より抜粋) |
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1月 2021
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