最後のチャンスを夜にあげた。
私にチャンスが無くても大丈夫 夜にあれば大丈夫。 この先の角を曲がるころ私は夜になっている。 角はいっこうに近づかない (謎夜 3731夜目より抜粋) 最後の一口を食べるときコックと目が合う。
彼はじっとこちらを見ていた。 目を合わせたまま口に入れゆっくり飲み込んで笑うと コックも同じように飲み込んで笑った。 レストランでは色々な音がしている。 この瞬間からこの音が耳の奥に住み始めた。 私は眠る前、最後の一口を食べて寝る。 (謎夜 6498夜目より抜粋) 猫を探していた。 違う遠くの夜で会った猫。
シャンという名の猫だった。 見つかったシャンは犬だった。 右目には眼玉がなく、目の輪郭にリングがはまり、 中に青く丸い宝石がころここと音をたてて転がっている。 お前は本当にシャンかと聞くとそうだと言い、 凄く私のことを好いてくれている様子で足にすり寄った。 シャンは遠くの夜では良く暴れる猫で不思議な力を持っていた。 不思議な力が青い宝石になったのだろうか。 (謎夜 421夜目より抜粋) 走るとすぐに闇が身体にのしかかる。 光も闇に包まれて。今日はもう動けないみたい。 周りの空気が空洞になる。 しっかりと鼓動は上がっている。大丈夫。 私は走っている。ここにいる。大丈夫。 思った以上に汗が流れている。 ここは暗くて山の下よりは涼しいはずなのに。 闇に足を取られる。 さっきまで地面だと思っていたものがぐるぐると回りだす。 私は宇宙遊泳のようにこの空洞を回転しながら宙に浮いて足を動かし さまようものである。 足がない、地面がない、回転する浮遊。 足を上げた分闇を踏み鳴らさないと。回転数を上げないと。 わたしは 声を 身体を 闇に 取られてしまう。 眼はもう彼らのもの。 月が稜線を撫でていく。 私は移動している。月が動いている。 足を動かすことと月だけに集中する。 地面の感触はない。月の感覚は流れる。 眼は彼らのもの。 もう声も身体も心臓からだんだん闇のものになろうか? 平らな地面が斜めに染まり、足をおろすところの全てが穴だ。 次はない次は上がらないと思いながら穴から足を引き抜く闇を踏み鳴らす。 どこまでも沈んでいく山に。私は山に私を手放す。今。だけ?ずっと? 月は稜線を撫でている。山と私の身体の稜線を。 まだあるんだ私の身体。 あれを頼りに。 たまに森が隠す。 でもこころのあれを頼りに。 月の光がなでる分だけの儚い存在の身体。 浮遊するだけの身体。 一つ葉が落ちた。 一つハンカチが落ちている。 ^_^ わたしは汗を拭った。 息を一つ落とす。 羽アリが腕の汗に溺れた。飛べないからだ。私がいるからだ。 赤い橋だ。 これはどちら側の輪だろうか。 これはどちら側のことだろう。 月プックラト森の木々を引き連れて空に池を作って 星が見える。一つ。 闇が足を捕まえる。やめてくれこれはおれの体だ。まだおれの。 立った鳥肌で私も闇に埋まりそう。 あれ?星が二つに。 あれは嘘? 赤い橋は後ろ。 もうすぐあと四つ見えるぞ。 声が頭でする。 月以外の光は雑音でしかない。 後ろから車が来た。 星を見るともう8つ。 一つの星が二つに分かれてそれぞれ別の方向にじっくりと進む。 一つは光が強くもう一つに比べて早い。 もう一つは今にも消えそうでゆっくりと進む。 一つの光は四角い螺旋を描きながら進んでいるようだ。 口や回のような軌道で、観ている間にもどんどん増えていく 星をなるべく四角い螺旋の軌道を取れるように進んでいる。 もう一つの星はその間に遠くに行ってたまにうすく光ってる。 夜の深みに行ったのだ。 距離は変わらないけど、ずれたのだ。奥行に。少し。 だから薄くなる。 二つに割れて進む星を見て私の身体は気絶する。脳みそで進む。 また月がつくった空の池を眺めると。一つの星が槍のようなものを投げようと構え他の星を貫こうとしていた ろー ほーと 月が鳴く。 ろー ほーと 闇がかぶせる 星 も ろーーー ほーーー 。 私が山を走り降りることにした。 少しは山を体の中に入れたくて。 山のことを知りたくて。 ここはただの山じゃない。 ずっと人と居た山だ。人じゃないものもたくさんいた山だ。 この闇の名誉のために言っておく。 この闇は怖いだけではない。 でも絶対に自分の都合のよいようにやさしくはない。 自分の思う通りにいくことは一つもない。 知らないものを知ろうとするとき、身体の中に入れるとき 油断してはいけないことを教えてくれる分だけ闇は闇で山は山だった。 ここは山。私の山ではなく。山の中に私がいるだけのこと。 この闇の名誉のために言っておく。 私は駅に着くとこの時間と闇の質にそっと強く感謝した。 闇の名誉 走るとすぐに闇が身体にのしかかる。 光も闇に包まれて。今日はもう動けないみたい。 周りの空気が空洞になる。 しっかりと鼓動は上がっている。大丈夫。 私は走っている。ここにいる。大丈夫。 思った以上に汗が流れている。 ここは暗くて山の下よりは涼しいはずなのに。 闇に足を取られる。 さっきまで地面だと思っていたものがぐるぐると回りだす。 私は宇宙遊泳のようにこの空洞を回転しながら宙に浮いて足を動かし さまようものである。 足がない、地面がない、回転する浮遊。 足を上げた分闇を踏み鳴らさないと。回転数を上げないと。 わたしは 声を 身体を 闇に 取られてしまう。 眼はもう彼らのもの。 月が稜線を撫でていく。 私は移動している。月が動いている。 足を動かすことと月だけに集中する。 地面の感触はない。月の感覚は流れる。 眼は彼らのもの。 もう声も身体も心臓からだんだん闇のものになろうか? 平らな地面が斜めに染まり、足をおろすところの全てが穴だ。 次はない次は上がらないと思いながら穴から足を引き抜く闇を踏み鳴らす。 どこまでも沈んでいく山に。私は山に私を手放す。今。だけ?ずっと? 月は稜線を撫でている。山と私の身体の稜線を。 まだあるんだ私の身体。 あれを頼りに。 たまに森が隠す。 でもこころのあれを頼りに。 月の光がなでる分だけの儚い存在の身体。 浮遊するだけの身体。 一つ葉が落ちた。 一つハンカチが落ちている。 ^_^ わたしは汗を拭った。 息を一つ落とす。 羽アリが腕の汗に溺れた。飛べないからだ。私がいるからだ。 赤い橋だ。 これはどちら側の輪だろうか。 これはどちら側のことだろう。 月プックラト森の木々を引き連れて空に池を作って 星が見える。一つ。 闇が足を捕まえる。やめてくれこれはおれの体だ。まだおれの。 立った鳥肌で私も闇に埋まりそう。 あれ?星が二つに。 あれは嘘? 赤い橋は後ろ。 もうすぐあと四つ見えるぞ。 声が頭でする。 月以外の光は雑音でしかない。 後ろから車が来た。 星を見るともう8つ。 一つの星が二つに分かれてそれぞれ別の方向にじっくりと進む。 一つは光が強くもう一つに比べて早い。 もう一つは今にも消えそうでゆっくりと進む。 一つの光は四角い螺旋を描きながら進んでいるようだ。 口や回のような軌道で、観ている間にもどんどん増えていく 星をなるべく四角い螺旋の軌道を取れるように進んでいる。 もう一つの星はその間に遠くに行ってたまにうすく光ってる。 夜の深みに行ったのだ。 距離は変わらないけど、ずれたのだ。奥行に。少し。 だから薄くなる。 二つに割れて進む星を見て私の身体は気絶する。脳みそで進む。 また月がつくった空の池を眺めると。一つの星が槍のようなものを投げようと構え他の星を貫こうとしていた ろー ほーと 月が鳴く。 ろー ほーと 闇がかぶせる 星 も ろーーー ほーーー 。 私が山を走り降りることにした。 少しは山を体の中に入れたくて。 山のことを知りたくて。 ここはただの山じゃない。 ずっと人と居た山だ。人じゃないものもたくさんいた山だ。 この闇の名誉のために言っておく。 この闇は怖いだけではない。 でも絶対に自分の都合のよいようにやさしくはない。 自分の思う通りにいくことは一つもない。 知らないものを知ろうとするとき、身体の中に入れるとき 油断してはいけないことを教えてくれる分だけ闇は闇で山は山だった。 ここは山。私の山ではなく。山の中に私がいるだけのこと。 この闇の名誉のために言っておく。 私は駅に着くとこの時間と闇の質にそっと強く感謝した。 闇の名誉 走るとすぐに闇が身体にのしかかる。 光も闇に包まれて。今日はもう動けないみたい。 周りの空気が空洞になる。 しっかりと鼓動は上がっている。大丈夫。 私は走っている。ここにいる。大丈夫。 思った以上に汗が流れている。 ここは暗くて山の下よりは涼しいはずなのに。 闇に足を取られる。 さっきまで地面だと思っていたものがぐるぐると回りだす。 私は宇宙遊泳のようにこの空洞を回転しながら宙に浮いて足を動かし さまようものである。 足がない、地面がない、回転する浮遊。 足を上げた分闇を踏み鳴らさないと。回転数を上げないと。 わたしは 声を 身体を 闇に 取られてしまう。 眼はもう彼らのもの。 月が稜線を撫でていく。 私は移動している。月が動いている。 足を動かすことと月だけに集中する。 地面の感触はない。月の感覚は流れる。 眼は彼らのもの。 もう声も身体も心臓からだんだん闇のものになろうか? 平らな地面が斜めに染まり、足をおろすところの全てが穴だ。 次はない次は上がらないと思いながら穴から足を引き抜く闇を踏み鳴らす。 どこまでも沈んでいく山に。私は山に私を手放す。今。だけ?ずっと? 月は稜線を撫でている。山と私の身体の稜線を。 まだあるんだ私の身体。 あれを頼りに。 たまに森が隠す。 でもこころのあれを頼りに。 月の光がなでる分だけの儚い存在の身体。 浮遊するだけの身体。 一つ葉が落ちた。 一つハンカチが落ちている。 ^_^ わたしは汗を拭った。 息を一つ落とす。 羽アリが腕の汗に溺れた。飛べないからだ。私がいるからだ。 赤い橋だ。 これはどちら側の輪だろうか。 これはどちら側のことだろう。 月プックラト森の木々を引き連れて空に池を作って 星が見える。一つ。 闇が足を捕まえる。やめてくれこれはおれの体だ。まだおれの。 立った鳥肌で私も闇に埋まりそう。 あれ?星が二つに。 あれは嘘? 赤い橋は後ろ。 もうすぐあと四つ見えるぞ。 声が頭でする。 月以外の光は雑音でしかない。 後ろから車が来た。 星を見るともう8つ。 一つの星が二つに分かれてそれぞれ別の方向にじっくりと進む。 一つは光が強くもう一つに比べて早い。 もう一つは今にも消えそうでゆっくりと進む。 一つの光は四角い螺旋を描きながら進んでいるようだ。 口や回のような軌道で、観ている間にもどんどん増えていく 星をなるべく四角い螺旋の軌道を取れるように進んでいる。 もう一つの星はその間に遠くに行ってたまにうすく光ってる。 夜の深みに行ったのだ。 距離は変わらないけど、ずれたのだ。奥行に。少し。 だから薄くなる。 二つに割れて進む星を見て私の身体は気絶する。脳みそで進む。 また月がつくった空の池を眺めると。一つの星が槍のようなものを投げようと構え他の星を貫こうとしていた ろー ほーと 月が鳴く。 ろー ほーと 闇がかぶせる 星 も ろーーー ほーーー 。 私が山を走り降りることにした。 少しは山を体の中に入れたくて。 山のことを知りたくて。 ここはただの山じゃない。 ずっと人と居た山だ。人じゃないものもたくさんいた山だ。 この闇の名誉のために言っておく。 この闇は怖いだけではない。 でも絶対に自分の都合のよいようにやさしくはない。 自分の思う通りにいくことは一つもない。 知らないものを知ろうとするとき、身体の中に入れるとき 油断してはいけないことを教えてくれる分だけ闇は闇で山は山だった。 ここは山。私の山ではなく。山の中に私がいるだけのこと。 この闇の名誉のために言っておく。 私は駅に着くとこの時間と闇の質にそっと強く感謝した。 猫を探していた。 違う遠くの夜で会った猫。
シャンという名の猫だった。 見つかったシャンは犬だった。 右目には眼玉がなく、目の輪郭にリングがはまり、 中に青く丸い宝石がころここと音をたてて転がっている。 お前は本当にシャンかと聞くとそうだと言い、 凄く私のことを好いてくれている様子で足にすり寄った。 シャンは遠くの夜では良く暴れる猫で不思議な力を持っていた。 不思議な力が青い宝石になったのだろうか。 (謎夜 421夜目より抜粋) 寝床のための乾草が泣いていた
湿って寝れやしない。 更に泣く。 乾草の話を聞いた。身体が震えた。 みんなそれぞれに事情があるんだ。 私は彼を乾かすために星を取りに行く。 私は彼を乾かすために夜を汲みに行く (謎夜 8074夜目より抜粋) 海は声を出している
海月の形でそれは舞う 大きな声ではない。 仕事を終えると海に消える。 私は打ち上げられた海の声を聞き、海に戻すことを繰り返す 今日の海の声はてのひらで震えた。笑っているか泣いてるか。 今 聞くね。 (謎夜 5193夜目より抜粋) |
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1月 2021
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