お湯が沸いたから、去年の星を入れた。
去年の夜が来た。 冷めないうちに呑んでいく。 振り返ったら今日の星が 寂しそうに見ていた。 おいでよと手招きをして 一緒に去年の夜を呑む。 今日の星は星入れの瓶に。 毎年一回、去年の夜が訪れる。 私はこれをやめない。 (謎夜 551夜目より抜粋) 靴を履こうと思ってしゃがんだ。
バッグに付いてる夜の紐がぽろろと伸びた。 靴に入って気づかず踏んだ。 立ち上がるときこけてしまった。 貝に大きな口で笑われた。 口の中は夜。夜の紐は先に駅に行った。 (謎夜 101夜目より抜粋) 夜をよく見ると音が流れています。
そして夜にも流れがあるのが分かります。 月が浮かんでいる辺りに手を入れて、夜の栓を抜きましょう。 そうすれば部屋は元通り。 謎夜は終わり。いつもの夜です。 暗闇毛布であなたを包み月のスフレで一休み。 黒いれんげの闇の蜜。夜中に光る眼玉が8つ。 みんな待っています。謎夜にいつでも来てね。また遊びに来てね。 (謎夜 最終夜) お話の中で夜が暴れました。
さあ今が食べごろです。サランラップで空の鮮度を保ちます。 電子レンジで風をチンして、 暗闇と混ぜましょう。 三日月で夜を小さく刻んだら、空と夜の闇風コンフォートの出来上がり (謎夜 30074夜目より抜粋) 夜通しが公園に居た。
静かに後ろから近づくと、 カラスウリでつくった網を投げつけた。 これで安心だ。 今晩は夜通しを 籠に入れて揺らす日。 夜通しこれと話す夜。 (謎夜 402夜目より抜粋) |
詩描いた詩を載せていきます。過去のものも載せていきます。 アーカイブ
1月 2021
カテゴリ |