月が震えていた
私には何もできない それ、は夜を薄く剥がして月に焚べた。 夜が爆ぜて深くなる。 月の震えがようやく止まる。 夜を焚べたそれは私を指して弓のように微笑んだ。彼は三本足で立っている。 (謎夜 1537夜目より抜粋) 心臓を鍾乳洞に置いてみた。
上大静脈、下大静脈、上行大動脈、下行大動脈 を洞窟と繋げる。 洞窟が体になった。 深い洞窟のどこで、雫が落ちたか、次はどこに落ちるか 今何が中で起きているか全て分かる。 今、心臓は鍾乳石の色をして、なめらかな艶をだし、年に2度しか鼓動しない。 (謎夜 1462夜目より抜粋) メリッサがひっくり返るとパンが出る
歌を唄うと花が咲く 泣くとブーツが裏返る。 メリッサが立つと皆幸せ。 メリッサはいつもの時間に居なくなる。 (謎夜 1039夜目より抜粋) 蒼の闇、赤の毒に緑の孤独、二人静(ふたりしずか)は波にゆれ、疲れた浅葱と海松茶(みるちゃ)の光、握り締めたは萌黄の涙、歪む土器(かわらけ)、連日鸚緑(おうりょく)、消える自己、場所は真夜中、時間は自室、混ざり弾ける狭間の隙間、爪の水。
心臓を自由に使う。
上大静脈、下大静脈、上行大動脈、下行大動脈 色んなものに接続してみた。 電柱に接続してみる。 「サー」と音がして時限爆弾みたいになった。 きづくと全部の電柱に心臓が接続されていた。 この世界は僕のもの。 (謎夜 402夜目より抜粋) |
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1月 2021
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