月の目を持つ龍が居た。
その龍が何を目として生まれたか。 龍の意味はそれで変わる。 龍に決まった身体はない。 カタチの無い大きなものが龍になる 雲でも雨でも土でも火でも時間でも 風でも森でも岩でも海でも人でも龍になる。 月の目を持つ龍は食む 雲を身体に 空を。 螺旋状に回りながら雲の身体が消えるまで。 優しく踊り優しく光を撒き散らす。 月の目が龍の息吹を保つまで。 私は龍の目になりたい。 龍の目でものをみて 大きな身体でうねりたい 私は渡したい。龍の身体を。意思を。全てに。 身体がなくても声がなくても、 私が木のときも光のときも水のときも わたしは龍に身体を渡す。私は龍の身体を渡す。 私は必ずあなたに龍を渡します。 それは私のなかにある光。 光光。あなたを照らせ。 私の身体が龍のうち、私はあなたを私で照らす。 身体がなくても声がなくてもとっておきの優しさであなたを照らす。 あなたの隅々全てまで夜の隅々全てまで。あなたを照らす龍になる。 (謎夜 9319夜目より抜粋) コメントの受け付けは終了しました。
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1月 2021
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