■令和三年日本の形展とは?
音と言葉と映像を用いて、絶えず変化し続ける、 現在(令和三年)の「日本の形」を「体験する」インスタレーション(展示)。 言音(ことね)(詩人・久世孝臣、現代音楽家・市川ロ数のユニット)の言葉と音に加え、 各都道府県から公募して集まった映像で制作する全国リモート参加型の展示です。 事前に皆さんから募集した、全国の都道府県の空の映像、各県の音(映像に記録されているその場所の状況音や、 その都道府県の代表的な場所・モノの音)を使って制作された音楽、その空と音に加えて県のイメージからインスピレーションを受けて描かれた詩(言葉)の朗読データ。 この三要素をプログラミングし、それぞれをそれぞれにランダムに再生し、 同一空間上に展示することで、展示期間中、音、映像、言葉が常に変化し、 その日その日で違う、抽象化された令和三年日本の形を鑑賞者が体験する。 その体験から、鑑賞者はコロナの影響で変わったもの変わらなかったもの 個人個人のこれまでと現在、そして、これから先を静かに見つめるような内的作用を促される時間を 持つことになる。 穏やかなようで以前と全く変わってしまった日常の中、 自分の身の回りの事だけではないことを考える時間を持つことが、 変わってしまった日常を受け入れて、自分がどこに居るのか改めて認識することが、人に何を及ぼすか。 私はそういう時間を創ることで生まれるもの、良い流れができる予感がしています。 落ち着いて周りを見て考える。 日本は何か日本の中のここはどこで、自分は何がしたいのかを問いかける装置としての 令和三年日本の形展 展示をする前なので「この時間は意義がある」「こういう意図だ!」などと言い切ることはあまりしたくありません。 それは純粋な鑑賞に必要が無いものだと思うからです。 楽しみにしていてください。 これを逃すと、完全に無くなってしまう令和三年コロナ禍中、47都道府県の「空の映像」、 「今の空気(音)」を記録して作品化することは、後の時代にとっても有意義な記録・研究・発表(展示)に なるとも考えています。まとめると、 個人の力では掴もうと思えども掴めない 「令和三年日本の形」 を偶然に集まった日本全国の映像と言葉と音で制作してみるという展示です。 |