ライトが居た。 ライトは芋虫のように伸縮しながら這っていた。 私はじっとそれを見る。 ずっと着いていく。 テクテクテク。 ライトは急に止まり、もぞもぞして、上に向かって伸びて、 90度に曲がって先を照らした。 夜の先の先の先まで照らす。 光はまっすぐ進む。広がらない。衰えない。 光は触れた。乗ってみたりする。歩いてみたりする。 ライトはまた進む。 ずっと着いていく。 テクテクテク。 ライト、急に振り返って私を照らす。 そしたら私はどの夜でもないような不思議な場所に居た。 水に墨を解いて混ざっていく途中みたいな場所。 浮いている。うねっている。 ライト、泳ぐように進む。 私の周りをぐるぐる回る。 ライト、回りながら、外の色んな方角に向かって チカチカ点滅してる。 私は浮いている。あんまり自由に動けない。 ここでの動き方わかんない。浮きながらライトのことはずっと見てる。 しばらくすると元に戻った。 最初にライトを見つけた場所。 元に戻ったのか? ちょっと違う気がする。あんなところに木があったっけ? あそこに歌って生えてた? ライトは先にいっている。 ずっと着いていく。 テクテクテク。 ライトがたくさんいた。 二列に並んでいる。 一個だけ空いた場所に私が着いてたライト収まった。 ライトたちは、もぞもぞして、 上に向かって伸びたあと、90度の形に曲がり下を照らした。 私のために用意された道。 私はそこを歩く。ずっと先まで。 先までライトたち居る。 私が通り過ぎた両端のライトたちは着いてきた。 また私を通り越して、道の先にいって照らしてくれるライトもいる。 ずっと足元すりすりするライトたちもいる。 嬉しい。 ずっと着いてきてね。 (謎夜 4381夜目より抜粋) コメントの受け付けは終了しました。
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1月 2021
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