晴れた日の雷って特別な気持ちになります。 嘘なのかな。なんだろう。こんなに晴れてるのに。 気持ちがあまり経験しないことの中にいるせいで、 もぞもぞします。 この、尾てい骨のあたりが。 あとね。自分が映像の中に居るような気がしてきちゃいますね。 映像の中だと自由じゃないですか? どんなに晴れてても簡単に雷の音でもなんでもつけられるじゃないですか? 幸せそうな顔してみんな遊んでるのに、ずっと爆撃音なってたりね。 こんな日はあの日のことを思い出しますね。 どの日のことだろう。 そんな日は今までなかったら、今日の日を思い出すことにしますね。 雷止まっちゃいましたね 映画終わっちゃいましたね エンドロールにはまだ早くないですか? なんかエモくないですか? こう。いま、私の頭に流れてる音楽分かります? えーー・・・わかりませんよ。 ちょっとゆっくりだけどそんなにゆっくりじゃないんですよ。 こう、ほら、たんたたんたたん~くらいの。 えっ?? それ、俺も今頭の中で・・・ ってなったらおもしろかったのにね ・・・。 あっごめん。俺が悪いと思うんだけど、そんなにすねないでもらってもいいかな。 とにかくね、こんなに気持ちのいい青空なんだよ。 ビールが飲みたい。 今は、飲んでるの、レモンサワーだけど、ビールが飲みたい。 まともにしゃべれなくなるまでビールを飲みたい。そしてここで寝たい。 起きたら、一本もビール飲んでない今に戻りたい。 永遠にビールを飲みたい。 堕落。 ビールってそういうもんでしょ。 今年ももう色々あったからね。 色々あって、何もなかった一年だからね。 でも、あったからね。 こんなにままならない季節はなかったかもしれないね。 ・・・。 ・・・。 せーの! えっ。こういうときに二人で言う何かみたいなのあったっけ? たんたたんたたん~ それをせーのでは難しいわ。難しくない?難しいよね? どう思う? ふざけてるだけなのに激しく詰め寄ってこないでほしいと思う。 さて、また、雷が鳴ってきましたね。 今度は向こうの方に雨雲が見えますね。 僕にはみえないなぁ。 そうですか じゃぁ私もみないことにします。 エンドロールにはまだ早い?でしたっけ? さっきのエモい奴。エモいかっこいい奴。 まだ映画の中に居たいんで。 (詩ぺ)公開済み 映画を見ているとき、ああ、映画は光だと思う。 これは全て光なんだと。 映画を思い出すとき、ああ、映画は音だと思わされる。 記憶の中の光を僕はたどれない。光は映画になってくれない。 音を思い出すと自然と映画になっている。 私にとって、現実の映画は光によって導かれ、記憶の中の映画は音によって再生される。 何度も何度も何度も。 茄子を8個と山芋を煮込んでいる。 昆布と椎茸と海老で出汁を取って。 茄子を洗って、包丁をいれて、 昆布と椎茸は少し硬く絞った布巾で拭いて、汚れを取ってぬるま湯に放り込んで。 海老は出汁パックに入れておく。 山芋は皮を全部剥かないでたわしで洗ってこそげたところだけ。 適当な大きさに切って、これは、茄子に少し火が入ってから入れようか。 ぐずぐずになって、汁が汚れるのが嫌だ。 茄子に包丁を入れるときいつもちょっと迷う。茄子に限らずだけど。 この茄子はここだなってなんだか確信めいたものがわいてそれに従ったり、 これはちょっと形が難しいなと思ったら案の定変な形に包丁が入ってしまったり。 ああ、このきれいな茄子の色、煮込んでも少しは残るといいな。 そう思いながら、塩水に浸して、酢を入れる。 手を拭いて、本を読む。立ちながら。壁に背を預けて。不思議とここが落ち着くんだよな。 時間がたったら、鍋に茄子を入れて、海老も入れて、落し蓋をして火を入れる。 本を読む。 コンロのすぐそばに椅子を持ってきた。 鍋が沸いてくる音が聞こえたら、日本酒とほんの少しのみりんとお醤油を入れる。 音は静かになった。 茄子に火が通るのを想像する。想像の茄子はまだまだ固い。 音はどんどん変わっていく。少しずつ激しく。大抵は規則的に。たまに不規則な音が入る。 蓋をして。少し火を弱める。 また本を読む。 本を読むのに邪魔なくらいの音になる前に、 火を弱めて、鍋の中を見る。茄子はまだきれいな紫。 もう少ししてから山芋を入れよう。 小さな火の音と、沸騰した出汁と煮込まれる茄子の音。 小海老の味が水に染み出て、茄子に染みこんでいるだろう、 昆布と椎茸もそれに重なっているだろう。。 そろそろ山芋を入れようか。山芋は少し硬めに仕上がるといいな。 また本を読む。一度蓋をあけたから、音はまた静かだ。 何かを煮込む工程の中、僕のしおり。きりのいいところまで読んで、火を止めた。 茄子の色は落ちてしまって、いくつかは煮崩れしたが、山芋は想像通りに仕上がった。 回転する夜の中にいる 手首を回す 手首と逆に首を回す 手首と逆に指を回す 手首と同じ方向に 花を回す 伸びたら縮んりしながら 口から ぽんそぽそんぽぽんそぽん (謎夜 7925夜目より抜粋) 炸裂する夜の中にいる 手首を回す 手首と逆に首を回す 手首と逆に膝を回す 手首と同じ方向に 足首を回す 伸びたり縮んだりしながら 口から そんぽそんぽんぽんそんぽん (謎夜 4814夜目より抜粋) この物語は好き? ふとしたときに聞いてみる。 私が歩くこの道は 私にとってファンタジー 魔法も、魔物も冒険も、わくわくするもの全部ある 私は私に聞いてみる この物語は好きですか? 朝起きて 生まれた世界に 挨拶をして。 私は今日もうちを出る 時間を 触って 大事に 撫でて 身体を 思って 大事に 感じて 働いて お話をして 家に帰って眠りについて 明日もこのお話の続きを自分で描いていく。 感じのこしたことはないかな? 後悔はある。でも今日は今日で今日のことを。 昨日や前と同じ行為も 今日に出来るのは今日だけ。今日は今日で今日だけのこと。 私はこの物語が好き たまに嫌い 時々大嫌い でも最後には必ず好きになるように 突然本が閉じられても それはそれ まぁいいんだと思えるように 毎日を吸い込んで 私は私に私をささげる この物語は今日はここでおしまい (おしまい) |
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1月 2021
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