暗闇で目を瞑ると8つの目がこちらを見ている。
近づいて、瑠璃色のグラスで捕まえ...。 …。目が覚めたとき、私はグラスの中に居た。閉じ込められていた。 夜のニンジンは手ごわい。見つめられたら、負けなんだ。 (謎夜 128夜目より抜粋) 教室で日延べする。
カラスと一緒に日延べする。 夕陽で影が長くなる。 まだまだまだまだ長くなる。 影が街を包んでも日は延びる。 カラスは帰る。私は座る。 椅子の影は伸びなかった。 椅子の夜。 (謎夜 309夜目より抜粋) 誰かが死んだ。
みんな一度音を鳴らした。 その人の音。 音が伸びる。 枝分かれした全部の道を均等に。 白いクラゲの形をして。 弱まらずゆっくりと、消えずに音が伸びる。 それを屋上から見ている。 朝まで街は音、死んだ人が街。 (謎夜 37100夜目より抜粋) 醤油の蓋をあけるとガザミがやって来て器用に身体を曲げて入った。
何杯も何杯もガザミがやってきて器用に身体を曲げて醤油の入れ物に入った。 名前を聞く前に夜になった。 (謎夜 20夜目より抜粋) 柱の様子がおかしくて1つ痛くないように色んな場所を叩いてみた。
1つだけ音が違うと思った場所に、三本足の夜がいた。 三本足の夜はまた月を見上げて泣いていた。 「なんで泣いてるの?」 三本足の夜はこちらを見て消えた。 (謎夜 1000夜目より抜粋) 水着を着て海の夜に行った。
「海が夜だと、空は朝か」 傘のマークがないのに水着を着るのはごめんだね。 バスからそんな声が聞こえた。 ハスハスハスハス 独り占め。独り占め。 ハスハスハスハス ハスハスハスハス 海の夜、歌う (謎夜 9503夜目) |
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1月 2021
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