何度も何度も飛び上がって落ちると夜の端と端が少し寄ってくる。 足で思い切り夜を踏みつけると夜が踏み固められ縮んでくる。 夜の中に居ながらたくさんこの夜を縮めて最後ジャンプして夜の端をもって もう一個の端も持ってぐるぐるに回して丸くする。 丸くしたものを手でぺちぺちして小さくなったら身体ごと乗り、 踏んづけてどんどん小さくして抱きしめてぎゅーってして小さくして また叩いて小さくする。私はそのとき夜の外に居る。 手のひらサイズに縮んだ夜を手に乗せる。 夜は静かに手のひらで呼吸する。 夜の呼吸が一番深くなったとき夜を一枚剥く。 何度も何度も夜を剥く。固めた夜は剥いても剥いても夜だった 剥くと、夜は穏やかに光る。夜色に光る。剥くたびに夜の光は強くなる もう剥けなくなった夜を私は人差し指に付けた。 夜と一緒。夜の全部入った指輪。 こないだは飲んだ。そしたら身体の中から夜になり。 すごい速さで身体がバラバラ。終わらない夜をたくさん過ごした。 泳ぎ切るのも一苦労。今日は指輪。夜の指輪。 さっき剥いた夜の欠片はそれぞれにまた夜の形に伸びていく。 私はいままた 夜の中に居る (謎夜 104810夜目より抜粋) コメントの受け付けは終了しました。
|
詩描いた詩を載せていきます。過去のものも載せていきます。 アーカイブ
1月 2021
カテゴリ |