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詩

プラスの日+

1/26/2019

 
最初にすれ違ったおじさんはマスクをしていた+


​男性にしては小柄。たまにすれ違うおじさん。
今日はこのおじさんから始まった+
+僕よりゆっくりな速度で歩いていた++
 
マスクのおじさんはすれ違う15歩手前くらいの距離感で気持ちよさそうに大きく
息を吸ったらしく胸が少し反り、代わりに背中がくぼんだ。
その時のおじさんはひっくりかえした蟹のお腹の部分にそっくりだった++
そんな日もある+の日
 
目が覚めたら今日は家の中にある鍋を全部ピカピカにすることが決まっていた
寝ている間に何かあったのか。その強い決意とともに目が覚めたからするしかない++
そんな日だった++
 
+さっきのおじさんは今年始めて僕が目撃した人間だった。
 
+今の人は今年初めてのハゲだ+
 
今年最初の「子供が泣いた」だ
バナナの皮を剥いた時の音がした+
 
+びっくりすることが起きた。
掃除道具の売り場におでこのしわがひよこそっくりのおじさんがいたんだ+
僕だけおじさんのことをじろじろ見ていた。
そしたらひよこと目が合った。少し下を見るとおじさんがこちらを怪訝そうに見ていた+
みていることがばれた+
 
何百年か後には瓦礫の街を今は凧がたくさん飛んでいる。
プラスの日。
 
今日外に出るときドアを開けたときうちに入った風は鳥の鳴き声みたかった。
外に出て最初に触った光は牛乳みたいな色してた
 
僕はとてつもなくフラットな気持ちでいる。これ以上ないくらいフラットな気持ちでいる。
フラットな気持ちでいると自分が世界中のだれからも見えてない気がしてる。今。
見えてなくてもいい。僕が見てるから。眼だけになって浮かんでいたいから。
実際はにやついた顔も乾燥した肌もここにあるんだけど。あるのにないのがいいんだけど+
 
そんな日もあるそんな日だったそんな日になるプラスの日++
 
鍋は今日一つだけピカピカになった+
 
 

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    詩

    描いた詩を載せていきます。過去のものも載せていきます。
    ここの詩は変奏したり描きなおしたりします。そのたびにUPします。
    ​全てが一旦完成であり、下書きです。
    時間とともに同じ詩が移り変わる姿もお見せしたく、詩に読了はないように、詩作に終わりはないと考えています。同じ詩でも時間が流れたら形は変わる。変わらないものもある。と思っています。

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