柿が取れた 柿が取れたよ 大きな柿が取れたよ みんなで柿を取ったよ 沢山の柿を取ったよ みんなそれぞれがそれぞれの顔をしていたよ 柿が川に流れたよ 大抵の柿の横には人がいたよ 柿を大事そうに抱えていたり 憎しげに眺めていたり 怖がりながら近づいたり それぞれがそれぞれの態度をとっていたよ どの道にも どの店にも 柿があったよ 柿の木は 見当たらないのに 柿はいくらでも あったよ みんな柿をみて それぞれの場所で 自分を偽らず 柿に対して 接したよ たくさん 柿があったよ 柿がたくさんあった みんな 柿のことがなんだったかわからなくなるくらい たくさん 柿が熟れだしたよ 急に 一斉に 柿が熟れ出した 柿は柔らかくなって 甘くなって 溶けて なくなったよ 色んなところから 柿の匂いがして だから柿の匂いが意識できなくなって 柿はなくなったよ また 柿はたくさん取れるのか それは分からないよ 何せ こんなことは 初めてだったんだ それくらい たくさんの柿が たくさんのところに出来た みんなしばらくは自分が気になった柿のあったところにいって それぞれが適切だと思う態度をとっていたよ 寂しそうにしていたり 怒っていたり 覚えているのに 覚えていないふりをしたり でも それをずっとは続けなかったよ みんなもう忘れてしまったんだ 体の中には残っているよ コメントの受け付けは終了しました。
|
詩描いた詩を載せていきます。過去のものも載せていきます。 アーカイブ
1月 2021
カテゴリ |